こんにちは、ケアショップＫです

 

最近ブログのネタがじめっとしているなと感じる今日この頃

 

梅雨の季節、せっかくなので今回は「じめ締」ということで

 

もう一本じめネタでいってみましょうか

 

 

毎年この時期になると必ずいただく展示会のチラシ、

 

これを見るたびに思い出すことがあります

 

今日はそんなじめっとしたお話

 

 

もう何年前になるのか、全く分からないですが

 

多分わたしがここへ来て1年目か2年目ぐらい

 

とにかく忙しく、分からないことだらけで大変だったころ

 

無数にある商品、行った先で何を聞かれるか分からない、

 

どんなことが起こってもなんとか落としどころを見つけて

 

解決しなきゃ帰れない、一件一件の訪問がもう恐怖だったころ

 

携帯電話を握りしめて、分からなかったらとにかく電話して聞き

 

あらゆる人に助けてもらい、教えてもらい

 

その中でも、ある卸業者様の配送の方々と営業の方には

 

ほんとにいろいろなことで助けていただいていた時期がありました

 

だいたい、商品説明、設置方法、回収方法はこの配送の方々から学んだ

 

というか、盗んだ（笑）　あーわかんないな、これ　という時は

 

「では説明お願いします」と、利用者様への説明をいきなり振っちゃって

 

「え、オレ？」と苦笑いされながらもがっつり説明してもらい、

 

それを後でメモっては「なるほどね～」と覚えていったという

 

営業の方には泣きの電話をよくかけました、もう藁にもすがる思いで

 

扱っていようがなかろうがとにかく聞いて、その方も知らない時は調べてくれて

 

営業マンってたいていおおざっぱでいい加減じゃないですか

 

そうじゃないと胃か心を壊す（笑）

 

でもこの方は、わたしみたいな素人にいつも対等で

 

いつも丁寧で親切で、いつもきっちり対応して下さった

 

それでいてたまにびっくりするような失敗をし笑いを誘う

 

車いすのバッテリーをいじっていてショートさせて壊してしまう

 

えーそれ一台しかないやつなのにどうすんのーーーーー、みたいな

 

真面目だけれどなんか楽しい方で、なんだかんだと会えばおしゃべりしてました

 

ちょうど今頃、むしむし暑い今の時期の夕方遅く　

 

その方が事務所へ、展示会のチラシを持って来て下さったことがありました

 

お顔を見ると、土色、ってわかります？その方の顔がまさに土色だったので

 

わたしすごくびっくりして、「顔色が悪いけど大丈夫ですか？」と思わず尋ねると

 

「毎年この時期はこんなカンジですよ」と笑いながらいつもの調子で答えられ

 

でも十何連勤かで休みがなくかなり疲れている、とこれまた笑って話されるので

 

この展示会でまた土日は休みなしですね、とわたしも笑っていたんです

 

ひとしきりなんやかんやとおしゃべりしてるうちに、ふと無性に

 

「いつもいろいろありがとう、感謝してます」って伝えたい、と思ったけれど

 

いきなりそんなこと言ったらびっくりさせてしまうかも、大げさだわね

 

と伝えることなく、いつものようにではまた、と見送った

 

ほどなく、その方が急に体調を崩され救急車で運ばれたことを知りました

 

その後あまりよろしくない状態、ということも耳に入ってきました

 

多分数日前のその訪問がなければ、そんなに気を留めることは

 

なかったのだろうけれど、決して元気とは思えないお顔を拝見していただけに

 

わたしはとてもショックで落ち込みましたが

 

その後何も耳には入ってこなかったので、何かの拍子で思い出した時には

 

「きっと回復されどこかで療養生活をされている」

 

「きっと退職されて療養されて良くなってまた別のところで頑張っておられる」

 

と考えるようにして、だんだんと忘れていきました

 

でもその後ずいぶん時間が流れたあとで

 

その方が亡くなった、と聞くことになりました

 

うわー、なんであの時伝えなかったんやろう

 

ありがとう、感謝してます、ってなんで顔を見て言葉で伝えなかったんやろう

 

激しく後悔、ショックでした。なんか分からんけどめっちゃ悲しかった

 

最後にお会いした時、しんどいですって元気なければまだよかったのに

 

だって笑ってたやん、こんなもんですよいつも、って笑ってたやん

 

「ジャパネットたかたみたいでしょ」ってチラシ見せて笑ってたし

 

あんなに親切やったのに、あんなに丁寧で誠実でいっつも助けてくれたのに

 

なんで死んでしまうん‥

 

と、大して親しくもなかったはずなのに、わたしはとってもつらかった

 

 

もう何年も前のことで、悲しくなることだしすっかり忘れてしまいたいのだけれど

 

今も変わらず律義に毎年チラシを下さるから、嫌でも毎年思い出す（笑）

 

ま、思い出すことは供養にもなる、っていうし

 

伝えきれなかったことを後悔して、ありがとうと伝えるようにしています

 

心の中でしか伝えられませんけどね

 

でついでに、そのころ必死に走り回っていたことも思い出し

 

怠けてないか、あぐらをかいていないか、いい気になっていないか

 

学んでいるか、盗んでいるか

 

一件一件大切にして、誠実に目の前の案件に取り組んでいるか

 

ちゃーんと感謝の気持ちを言葉で伝えているか

 

毎年チェックをしては反省し、気合を入れるようにしています

 

 

 

いつかこの方の話を書きたいと思っていましたが

 

なんだかそういう気分だったのでようやく書くことができました

 

この前の映画もそうでしたけど、

 

でもやっぱ生きてるって素晴らしい、生きてこそだね、と

 

当たり前のことを噛みしめながら

 

あーよい「じめ締」になりました

 

 

それではまたお会いしましょう